オーナー体験談 - 生徒さんの声 -
ドッグチューターまつやまでの犬の訓練やしつけを飼い主様の体験談としてご紹介しております
渡辺真子さん&ケイト|木村由理さん&ビビオ・ライラ|鈴木典子さん&アンディー |
オーナー山本さん/コーギー 太朗1年10ヶ月(仮名)
ドミナンコーギーとの戦いの日々
ペットショップで生後7週目のコーギー(太朗)に出会って、思わず衝動買いしてしまった時、犬いない歴3年の我が家にこのような運命が待っていようとは思ってもみませんでした。生後6ヵ月になった頃。「人なっつこい 犬なっつこいのが自慢です」なんて言っていたのが嘘のように豹変したしまったのです。
それを機にしつけ教室に通うようになりました。
10ヶ月になった頃、しつけ教室内で生徒犬同士が諍いを起こした為に、しつけ教室の指導者に厳しい指導?をうけた後、指導者に噛みついてしまいました。
その日から人と目が合えば極端におびえるようになってしまったのです。
「人は何をするかわからない」「人は怖い」、怖いから噛み付く、そうすれば人はひるむと覚えた彼は、日に日に我が家の積み木くずし犬となっていきました。
戦いの日々が始まりました。
戦いですから、こちらも臨戦体制です。しつけ教室の指導者の指導にしたがって、彼(太朗)が反逆的態度に出れば、大きな声で叱り、大きな音を出す、アルミ缶を入れた袋を投げつける、果ては蹴り飛ばす等試みましたが、彼(太朗)の反逆的態度はエスカレートする一方でした。
すっかり人間嫌いになった彼(太朗)は、やれ目が合った、触った、寝ている側を通った、食べ物やおもちゃをとられるんではないかと思うだびに、なんの前触れもなく跳びかかって噛み付くようになってなってしまいました。
たまりかねて別のしつけ教室の指導を仰ぎました。
その指導者は『彼(太朗)は服従心が足りない、服従訓練から始めましょう』と、その手始めに『アイコンタクトをしっかりとる』とのことでした。
すがる思いで家族全員でピリピリしながら、しっかりアイコンタクトをとる訓練を3ヶ月した結果、噛み癖は更にひどくなり、とうとう家族全員、一人残らず彼の標的となり、彼の餌食となってしまいました。
私は傷だらけ、アザだらけとなり、ついには5針を縫う惨事も招いてしまいました。
遅ればせながら、1年7ヶ月で去勢手術を断行。
そこの獣医さんにご紹介いただいたのが松山先生でした。
松山先生の指導はまさに『目からうろこ』のものでした。
ドミナン状況と訓練の記録をお見せしたところ、松山先生の第一声は『いままでのやり方は全て忘れてください』でした。
確かに人の目が怖いのにアイコンタクトなどととんでもない事でした。
しつけ教室の基本はマスターしても、家族の一員として合格といえるのだろうか?
十羽ひとかげらの服従訓練で、ドミナンとなった彼(太朗)の矯正が出来るのだろかと疑問を抱いたのに、いわれるままに実行するしかなく、毎日毎日反抗心を助長させていたに初めて気づきました。
この非行犬とこれからの十数年をどうやって暮らしていけば良いのか途方に暮れていた私たちにとって、松山先生は救い主でした。
『なんにも出来なくてもいいから、なんにもしない犬でいいんです』
の言葉は、まさに私の考えていた通りでした。
『いい加減がいいんです』ときっちりとしつけをし直さなければと、身構えていた私の緊張をほぐすことも言って下さいました。
そういえば、「前に飼っていた犬は特にしつけらしき事もしなかったけど、良くいうことをきいてくれたっけ」などと思い起こしながら、松山先生は犬の状況はもちろん飼い主の性格や精神状態までも考慮して、それぞれの問題に応じた適切な指導をして下さるのだと解りました。
素人目にはめげない陽気な犬に思えたのですが、もともと打たれ弱い性格の犬であった事を指摘され、それを理解して育てていければこのような事にならなかったとの事でした。
長年の経験を積まれた松山先生は、犬の表情をひと目見ただけですべてを把握されました。今度こそ安心してついて行けると確信しました。
思った通り!結果は見る見る現れました。
そして2ヶ月経った今、かっては地雷原のようだった我が家は平和そのものです。松山先生の指導を受け出して以来、一度も噛み付いていないのです。
インターネットを見ると、飼い犬の噛み癖に悩んでいる方が多く、我が家だけではないんだと変な風に慰められながら読んでいたものでしたが、どなたも我が家同様間違ったしつけを信じ込んで涙ぐましい努力を続けているのが、今になってよくわかります。
あるしつけ教室で反逆的態度のコーギーがそこの指導者にリードで吊るし上げられ、壁にたたきつけられ、その場ではションボリとしたものの家に帰ったとたんに暴徒と化した話もありました。
それでもしつけ教室の指導者に言われるままに従って行くしかないと思い込んで、悲壮な日々を送っている飼い主さん。
そんな方々に長年の経験をふまれて指導をしてくださる松山先生たちの存在を知ってほしいと心から願っています。
もちろん我が家の戦いがこれで終わった訳ではないかもしれません。
でも、もう武装解除、口輪も革手袋も不要です。切れたら切れ返すなんてしつけは、飼い主も犬も不幸になるばかりです。目には目をではなく、人間の優しさを教えていく作戦は家族みんなに安らぎをもたらしてくらました。
近頃の問題になっている子供たちのように、自分に自信がないから、むしゃくしゃしたり、不安になったら噛み付いてやると決め込んでいた我が家の犬は、今とても優しい良い顔をしています。